ましゃうた研究室

ひたすら福山雅治の歌詞と人生について語るブログ(の予定)

『泣いたりしないで』ーコロナ禍での孤独にそっと触れてくる毛布みたいな歌ー

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Hello,

 

コロナウイルスこわいね。

 

必要以上にこわがることはない

という言葉がもはや気休めになりそうなくらい

用心した方がいいレベルになってきた。

 

こわがるというよりも

心配になる

大切な人たちが、苦しまないように

大切な人たちの、愛する人たちが、つらくならないように。

 

今、愛する人たちを守るために

みんな自分を守らなきゃいけない

そのために

愛する人たちと、物理的距離を置かなきゃいけない

 

それが、何よりしんどいよね。

 

震災や天災やたくさんの深刻な事態を乗り越えてきたけど

「手を取り合って」「抱き合って」支えあってきたけど

触れることで、大切な人たちのぬくもりに安心してきたけど

今はちょっと難しいかも。

 

幸い、インターネットが普及して

日常生活に根付いていて

当たり前に存在しているから

その心の隙間は埋められる気がするけど

 

同時に

みたくないもの

知りたくないこと

求める以上のあらゆる情報が無断で飛び込んでくる

 

ソーシャルディスタンス

人と人との距離感 

COVID-19を移しあわないためもあるけど 

もともと人とかかわることがすきだから

世の中とのかかわり方の難しさを、感じたりもしてる。

 

そんな

ちょっとさみしくて

なんとなくもやもやしているときに聴いた曲が

 

『泣いたりしないで』福山雅治(2004/12/1発売)

youtu.be

 

この曲は

NHK連続テレビ小説わかば」の主題歌。

ドラマの舞台が、阪神淡路大震災後の神戸。

ましゃ自身も体験し、リアルタイムで自身のラジオで現地の人たちを励ましたりサポートした経験をもとに、「再生」をテーマに書き上げた曲。

 

 

タイトルにも書いたけど

わたしの直感的な感想では、

まるで、「毛布みたい」な曲。

 

寒いときに、毛布にくるまった瞬間を思い出してほしい

できるだけ、ふわっふわの毛布を。

 肌に触れた瞬間の、あの安心感を。(笑)

  

今のこのもやっとした苛立ちや負の感情に

 

ふわっ…

 

と、やさしく触れてくるような

福山雅治ならではの言葉たちが

これまたやわらかくてあったかいメロディといっしょに

心の中に流れてくる

 

いや、触れてくる。心に。

 

 

やたらと「触れる」という言葉にこだわっているのは

この歌の歌詞にこんな言葉が出てくるから。

 

泣いたりしないでこっちへおいでよ

あなたのぜんぶを 抱きしめるよ

ひとりぼっちで 怯えたりしないで

あなたの心に さわっているから 

 

こころに、さわってくれてるんだよ!!!(笑)

 

これ、この歌の初っ端っていうところがまたミソでして。

 

「泣いていいよ」はよく聞くけど

「泣いたりしないで」からいきなり始まる。

 

個人的には泣きたいときは泣かせてほしいし

泣くなって言われると時として苦しくなったりもする

 (笑)

 

でもこの歌詞はそこから始まる。

そして

「こっちへおいでよ あなたのぜんぶを抱きしめるよ」

と続く

 

うん。泣いていいんです

いや、泣くでしょ。そんなこと言われたら。

「泣いたりしないで」について

この「泣いたりしないで」には

そのあとに続く

「ひとりぼっちで怯えたりしないで」の意味が含まれてる。

と思う。

 

ひとりでそんなとこで泣いてないで

こっちへおいで

その涙も、抱えてるものも、受け止めるから

 

「泣いたりしないで」という言葉の意図を

後から説明していくような感じ。

 

だから「抱きしめる」の意味も

物理的ではないかもしれない。

受け止めるよ、受け入れるよ、という心の距離。

 

そのあとに「あなたの心にさわっているから」って続くから。

 

この、冒頭のたったの4行で

(音楽的なことはわからない。1節?)

ほらもう、あったかくない?

 

ぬくもり、感じる…毛布…

 

いやあ、すごい。

素晴らしい出だし。

ぜひとも、聴いてほしい。

できれば、CDの音源を。

耳元でやさしく歌ってくれるよ。

 

 やさしさは、強さ。

2番の歌詞。

 

やさしさを 間違えないで

幸せを わけ合いたいんだ

   

今みんな色んなことへの怒りや鬱憤が溜まってきてる

在宅のストレスも、世の中への不条理や不公平さへの不満も。

みんな助け合いたくて、悲しい思いをしたくなくて

それぞれの想いが強くなってる。

 

だけど、時々、すこし、冷静になって

って思う時がある。

わたし自身も。

 

家族や友人にも会えない

それでも出社しなければならなかったり

コロナの影響で生じた様々な不利益や負担への憤り

それを発散できる矛先がなくて苛立ってた。

SNSにも罵詈雑言が溢れ始めて、心が疲れてきて

一部の繋がりをシャットアウトせざるをえなかった。

結果、孤独感みたいなものを抱えていた気がする。

 

でも

大切な人たちには

こころで、近くにいられる。

 

 あなたがいる それだけで強くなれるよ

僕がいるよ どんなときだって守ってみせる

 

自分の心も体も天気みたいに不安定

世の中も混沌としてる

灰色の薄暗い靄が覆ってるみたいだった。

 

否応なしに飛び込んでくる

他人の感情や思想や攻撃に疲れたら

情報の世界から離れることも必要かも。 

 

心を毛布でつつんであげよう。

 

 やりなおせる 何度だって

大切な夢を 疑わないで

 

あしたの話を たくさんしようよ

そう やっぱりあなたの笑顔が大好き

ねぇ 笑って 

 

16年も前の曲だけど

今になって一番、沁みるかも。

 

大切な人たちをちゃんと守れるくらい

優しく、強くなりたい。

 

泣いたりしないで/RED×BLUE

泣いたりしないで/RED×BLUE